
「上司が理不尽すぎる…」「もう辞めたい…」
上司の理不尽な言動や態度に耐えながら仕事をするのは、とてもつらいものです。何を言っても聞く耳を持たず、感情的に怒ったり、無茶な要求をしてきたり、理不尽なことで評価を下げられたりすることもあります。
この記事では、社会人歴5年の私が理不尽な上司に耐えながら仕事を続けるべきかを検討する判断基準と理不尽な上司のパターンと対処法を説明します。もしあなたが「もう限界…」と感じているなら、判断基準を参考に辞めるべきか、もう少し耐えるべきかを見極めてみましょう。
上司に対して不満がある人は多い
仕事をしていると、上司の言動にイライラしたり、嫌悪感を抱いたりすることは珍しくありません。株式会社パーソル総合研究所の「働く10,000人の就業・成長定点調査2024」より2024年時点で直属の上司に満足していると感じている人は47.8%となっています。過去5年のデータを見ても、直属の上司に満足している人は50%程度となっており、2人に1人は直属の上司に対して満足していないといえます。
出典:株式会社 パーソル総合研究所「働く10,000人の就業・成長定点調査2024」
実際、多くの人が職場での人間関係にストレスを感じています。
・上司の指示が曖昧で、何を求めているのか分からない
・自分は頑張っているのに、評価されないどころか怒られる
・理不尽なことで怒鳴られる、責任を押し付けられる
こうした経験をするのは、決して珍しくありません。むしろ、社会人として働いていれば、一度は「上司が嫌い」と感じる瞬間があるものです。しかし、問題はその「嫌い」が一時的なものなのか、それともあなたの精神やキャリアに悪影響を及ぼすほど深刻なのかという点です。
上司が嫌いというだけなら、多少のストレスを感じながらもやり過ごすことができます。しかし、理不尽すぎる上司のもとでは、心身ともに疲弊し、最悪の場合、仕事を続けるのが難しくなることもあります。どんな上司が「理不尽な上司」といえるのかを詳しく見ていきましょう。
理不尽な上司のパターンと対処法
理不尽な上司には、いくつかの典型的なパターンがあります。
・感情的に怒る上司
・責任を押し付ける上司
・無理な要求をしてくる上司
あなたの上司はどのタイプでしょうか?タイプ別にそれぞれの対処法も紹介します。紹介する対処法を既に試しているのに状況が改善できない、対処法を試しても改善が見込めなさそうという場合は、この後に紹介する辞めるべきか検討する判断基準に当てはまっている可能性が高いです。対処法を把握した上で、判断基準も合わせて確認してみましょう。
感情的に怒る上司
感情的に怒る上司の特徴として、怒鳴る、機嫌によって態度が変わる、部下を萎縮させるなどがあります。そんな上司への対処法は次のとおりです。
・できるだけ冷静に受け流す
・言われたことをメモして、客観的に振り返る
・上司の機嫌が悪いタイミングでは、余計な発言を避ける
責任を押し付ける上司
責任を押し付ける上司の特徴として、自分のミスを部下に擦り付ける、トラブル時に逃げるなどがあります。そんな上司への対処法は次のとおりです。
・指示を受けた内容を記録に残す(メール・メモ)
・証拠を確保し、必要なら他の上司や人事に相談する
無理な要求をしてくる上司
理不尽な上司の中には、定時前に「今日中にこれ全部やって」と膨大な量の仕事をもってくる上司もいます。緊急ならまだしも、緊急でもなんでもないのに仕事を持ってくる上司もいます。そんな上司への対処法は次のとおりです。
・優先順位を確認し、現実的な調整を提案する
・「どの仕事を最優先にすべきですか?」と問いかける
今の職場を辞めるべきか?3つ以上当てはまるなら退職も検討
理不尽な上司のもとで働き続けるか、それとも辞めるべきか?以下のチェックリストを試してみてください。3つ以上当てはまるなら、退職や人事異動を視野に入れるべきかもしれません。
・心身の健康に影響が出ている(不眠・食欲不振・常に不安など)
・相談できる人が社内にいない、味方がいない
・業務量が異常に多く、改善の見込みがない
・成長につながらず、キャリアの停滞を感じる
・何をしても上司の態度が変わらない
理不尽な上司に耐えられず退職しても転職は可能
チェックリストに挙げた項目のうち3つ以上当てはまる場合は退職も検討したほうが良いでしょう。とはいえ「そんな理由で辞めても良いのか」と感じる方もいるかもしれません。ですが、理不尽な上司に耐えられず退職する人は少なくありません。パワハラや過度なストレスで心身の健康を損なう前に、新しい環境を探すのは賢い選択です。また、理不尽な上司が原因で退職しても、法律上は特に問題ないとされています。
「上司が嫌で辞めます」と伝えないのが無難。前向きな退職理由を考えよう!
基本的には、正直に「上司が嫌で辞めます」と言うのは避けるのが無難です。
感情的に伝えるとトラブルの原因になることもあるので、「より良いキャリアのため」「新しい挑戦をしたい」と前向きな理由を伝える方がスムーズです。
退職の進め方
① 退職の意思を固める
・本当に辞めるべきか、キャリアの観点からも考える
・転職先を見つけておくと安心(在職中に転職活動を進める)
② 退職の伝え方を考える
・上司に直接言うのが難しければ、人事や信頼できる先輩に相談
・退職理由は「キャリアアップ」「家庭の事情」など無難なものを選ぶ(正直に「上司が嫌だから」とは言わないのがベター)
③ 退職届を提出し、引き継ぎを進める
・退職の意向を伝えた後は、業務の引き継ぎをしっかり行う
・必要なら有給を消化してスムーズに退職する
④ 退職後のキャリアを考える
・次の職場では「同じような上司がいないか」事前にリサーチする
・転職エージェントを活用し、職場環境の情報が得られるようにする
退職が認められない場合の対処法
もし「辞めさせない」と言われた場合は、以下の対処法があります。
・退職届を内容証明郵便で送ると法的に有効です。
・退職代行サービスを利用する
まとめ 自分の健康を犠牲にしてまでやる仕事はない
「まだ頑張れるかもしれない」と感じているのであれば、この記事で紹介した対処法を試してみましょう。全部が自分の思い通りにならなくても、状況が少し改善するかもしれません。ですが「もう無理だ」と感じているのであれば、自分を守るために環境を変えるのも正しい選択です。一度、身体を壊してしまうと、治すのには時間がかかります。身体を壊す前に、自分を守るため転職することも大切です。とはいえ、仕事をしている以上は給与(お金)が発生しています。金銭を受け取る以上は、仕事で何かしらの価値を生むことが必要です。正社員で働いているのであれば尚更で、金額の大小に関わらずある程度の成長が必要にはなってきます。また、人間関係のトラブルはどの職場でも起こりえます。そのため、まずは自分で試行錯誤できるようになるのがベストです。無理をしない程度に、少しずつ改善することで、少しずつ仕事ができるようにしていきましょう!
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