「上司の指示が意味不明」と感じたことはありませんか?
・指示が曖昧で何を求められているのかわからない
・コロコロ変わる指示に振り回される
・上司の説明が非論理的で理解できない
こんな状況が続くと、仕事の進め方に迷いが生じ、ストレスが溜まってしまいます。
この記事では、なぜ上司の指示がわかりにくいのかを説明します。
上司の指示が理解できない時にやってはいけないこと、理解できない指示に対してどう対処すればいいのかも解説します。
上司の指示が意味不明なのには様々な原因がある

上司の指示が意味不明だと感じたり、理解できない時は、様々な要因が絡んでいることが多いです。
主に考えられる原因は次のとおりです。
- 上司の頭の中のイメージが言語化されていない
- 上司が忙しすぎて適当に指示を出している
- 上司がコミュニケーション能力に問題を抱えている
- 上司の考えが途中で変わる
- 自分の理解力・経験不足の可能性もある
上司の頭の中のイメージが言語化されていない
上司は長年の経験から、感覚的に物事を理解していることが多いです。
そのため、「わざわざ説明しなくても分かるだろう」と無意識に思ってしまい、詳細な説明を省略してしまうことがあります。
上司は過去の経験や知識をもとに指示を出しています。
上司は無意識に「これは知っていて当然」と思ってしまったり、「このくらいの説明で伝わるはず」と思い込んだりして、説明を省いてしまうことがあります。
しかし、部下であるあなたが同じ経験や知識を持っているとは限りません。
部下のスキルや理解度に差があるため、実際には部下にとって十分に伝わる説明になっていないケースがあります。
上司が忙しすぎて適当に指示を出している
管理職はタスクが多く、細かく説明する時間が取れないこともあります。
忙しい環境では、上司は短時間で指示を伝えなければならないことが多いです。
イメージを十分に言語化する時間がなく、断片的な指示になってしまうことがあります。
説明資料などを用意すればスムーズに意思疎通できることも多いですが、その説明資料を用意する時間すらなくイメージの共有が難しい場合もあります。
その結果、部下にとってはわかりにくい指示になってしまうのです。
上司がコミュニケーション能力に問題を抱えている
説明が下手な人や、論理的に話すのが苦手な人もいます。
頭の中では明確なイメージがあっても、それを適切な言葉に落とし込むのが苦手な人もいます。
特に、抽象的な概念を扱う業務では、イメージを言葉にするのが難しくなることがあります。
この場合、意図を読み取るのが難しくなります。
上司の中には、すでにゴールやプロセスが明確になっているため、途中のステップを飛ばして話してしまう人も多いです。
そのため、部下からすると「何を言っているのか分からない」となることもあります。
上司の考えが途中で変わる
指示を受けて進めていたのに、途中で上司の考えが変わり「やっぱりこうしてほしい」と言われることはありませんか?
部下としては「最初に言ってくれればいいのに…」と思ってしまいますが、上司の立場の考えが変わるのには主に2つの理由があります。
一つ目は、外部要因による変更です。
仕事の進行中に新しい情報が入ると、最初の判断が最適ではなくなることがあります。
例えば、クライアントの要望が変わった、他部署との調整が必要になったなど、状況の変化に応じて指示を修正することがあるのです。
経営層や他部署との調整によって会社やチームの方針が変わることもあります。
例えば「Aのプロジェクトを優先」と言われていたのに、急に「Bの案件を最優先に」となることもあります。
上司もその変化に対応せざるを得ず、結果として指示が変わることになります。
クライアントや上層部、他部署からの圧力がかかることで、上司の判断が変わることもあります。
「予算を削減しろ」「納期を早めろ」「デザインを変更しろ」など、外部要因によって方針が変わることがあります。
2つ目は上司自身の問題です。
上司も人間なので、最初の指示を出した時点では、まだ自分の考えが十分に整理されていなかった可能性があります。
部下が作業を進めるのを見て「やっぱりこうした方がいい」と考えが変わることは少なくありません。
部下が作業を進めるうちに上司が「なんか違うな…」と気づき、方向修正をすることがあるのです。
自分の理解力・経験不足の可能性もある
もしかしたら、自分の業界知識や業務経験が不足しているために、上司の言っていることを理解しづらいのかもしれません。
会議などでわからない言葉が多かったり、周りの人たちの会話で出てくる単語が全く分からないなどがある場合は、自分の知識不足の可能性があります。



上司の指示を理解するための具体的な対処法

上司の指示が理解できない時の対処法は、次の5つです。
- 質問の仕方を工夫する
- 指示の背景を考える
- 上司の言葉をメモして整理する
- 上司のクセを掴む
- 先回りして仮のアウトプットを見せる
質問の仕方を工夫する
指示を受けた後に、
「具体的にはどのようなイメージでしょうか?」
「AとB、どちらの方向性で進めればよいでしょうか?」
「目的は◯◯で合っていますか?」
「なぜこの方法なのか」
などと確認することで、指示内容の理解をより深めることができます。
さらに、上司自身の考えも整理させることができます。
指示の背景を考える
なぜこの指示が出たのかを考えることで、上司の意図が見えてくることがあります。最初に出されていた指示が途中で変わった場合は「なぜ変更になったのか」を聞くといいでしょう。
理由を聞くことで、変更になるタイミングの規則に気づくことができ、今後の判断のヒントになります。
上司の言葉をメモして整理する
上司の発言をそのまま書き出し、構造化して考えると理解しやすくなります。
上司のクセを掴む
どういう話し方をする上司なのか、よく使う言葉は何かを観察し、パターンを把握すると理解しやすくなります。
先回りして仮のアウトプットを見せる
「この方向性で進めようと思いますが、問題ないですか?」と途中で確認すると、軌道修正がしやすくなります。
長時間作業を進めた後に「やり直し」となるのを防ぐこともできるため、途中経過を見せてゴールまでの方向性を確認しましょう。
上司の指示がわからないときのNG行動

上司の指示がよくわからないからといって次のような行動をとるのはNGです。
- わからないまま適当に進める
指示が曖昧でも「とりあえずやってみよう」と進めると、後で方向性がズレて上司に怒られる可能性が高いです。 - いちいち細かく質問しすぎる
細かく聞きすぎると、上司の負担が増え、イライラされることもあります。 - 「この上司はダメだ」と思い込み、考えるのをやめる
「この人の指示は意味不明だから仕方ない」と諦めると、状況は変わりません。 - 指示を無視して自分の判断でやる
勝手な解釈で進めてしまうと、成果物の方向性がズレてしまう可能性があります。
他人は変えられないことを理解する
上司の指示が意味不明であることに対して、「上司がもっとわかりやすく説明すればいいのに」と思うこともあるでしょう。
しかし、基本的に他人を変えることはできません。
- どれだけ説明を求めても、上司が変わらなければ状況は同じ
- 相手の話し方や考え方を変えようとするとストレスが溜まる
- 自分の受け止め方や対処法を変えるほうが、状況は改善しやすい
「この人はこういう話し方をする」「この人の指示はこういう傾向がある」と受け入れた上で、自分がどのように適応するかを考える方が、仕事がスムーズに進みます。
どうしても上司と合わないときの対処法
自分なりに色々工夫をしてみたけれど、それでも上司と合わず、仕事がスムーズに進まなかったり、仕事が楽しくなくなることもあります。
そんな時に、考えたい対処法は次の4つです。
- 別の上司や先輩に相談する
信頼できる人に相談し、アドバイスをもらいましょう。 - 部署異動を考える
どうしても合わない場合、環境を変えるのも一つの方法です。 - 自分の成長にフォーカスする
「この上司のもとで論理的に考える力を鍛える」とポジティブに捉えるのも手です。 - 最終手段として転職を考える
ストレスが限界なら、新しい環境を探すのもアリです。
まとめ 上司を変えることは難しいが自分の対処法は変えられる
今回の記事では、上司の指示が理解できない原因とその対処法を解説しました。
上司の指示が理解できない時の対処法は次の通りです。
- 質問の仕方を工夫する
- 指示の背景を考える
- 上司の言葉をメモして整理する
- 上司のクセを掴む
- 先回りして仮のアウトプットを見せる
上司の指示が意味不明でも、工夫次第で理解できることが多いです。
上司を変えることは難しいですが、自分の対処法を変えればストレスは減ります。
どうしても無理な場合は、転職などで環境を変えることも考えましょう。
仕事が少しでもスムーズに進むよう、今回の対処法を試してみてください。